“大人の終活に必要な“心の静けさ”
「ひとりの時間が長い」とか、「いつも、ひとりで……」などという話を聞くと、なんとなく、人は「孤独な人」を連想してしまいがちですね。
「孤独」とは
誰かとつながりたいのに、それが叶わないときに感じる“心の空白”。
心の中が、力のない空虚な虚しさで満たされてしまうような感覚です。
「ひとりの時間」とは
自分自身と向き合い、心を休めたり、内面を整えたりするための“大切な時間”。
誰かと一緒では見えにくい、自分の「本当の声」に気づける、そんな静かな時間です。
現代では、一人暮らしも珍しくありません。
けれど、年齢を重ねた世代がひとり暮らしでいると、
「寂しそう」「孤独なんじゃないか」と思われてしまうこともありますね。
でも実際には、年齢を重ねていく中で、それぞれの経験が積み重なり、自分にとって心地よい時間や空間の過ごし方が、少しずつわかってくるものです。
人の数だけ「快適さのかたち」があっていい。
それが自然なことだと思います。
本当に自分を大切にするには、誰とも話さず、静かに過ごす時間が必要なときもあります。
心がざわつく時代だからこそ
今、私たちの暮らす社会は、少しざわざわしています。
世界のニュース、日本国内の政治経済・事件、どこを見ても不安になるような出来事が続き、テレビもネットも、少しヒステリックに情報を流してくるように感じることもあります。
そんな中で、私たちはいつの間にか、
疲れていたり、焦っていたり、不安になったり、心が乾いてきたりしているかもしれません。
必要なのは、“心のデトックス”ではないでしょうか。
終活と“心おだやかに保つこと”
時々は、少し立ち止まり、自分の気持ちやこれまでの歩み、
これからの願いを見つめ直す時間が、きっと必要です。
それは、誰かと一緒にいては難しい、
「心の洗濯」のようなものだと思っています。
私の“ひとり時間”の過ごし方
静かな音楽や、自然の音だけが流れる中に身を置くと、
不思議と、懐かしい記憶が浮かんできます。
「私、あれがしたかったな」
「そういえば、あれが好きだったな」
そんな“忘れていたこと”が、ふと顔を出すこともあります。
人は、周囲の期待や役割に応えながら過ごすうちに、
いつしか、自分の気持ちを後回しにしてしまいがちです。
でも、それを取り戻す時間が、「ひとりの時間」なのかもしれません。
「ハレの日」として手帳に書く
最近、私は手帳に、こう書いています。
ハレの日――ゆっくり好きなことだけして過ごす日。
日本古来の表現ですが、ポジティブな響きがして、ちょっと気に入っています。
ハレの日と書かれた日は、少し美味しいものを食べたり、
街へふらっと買い物に出かけたり。
ほんの小さなことですが、
「今日は特別」と思えるだけで、気持ちが少し前向きになります。
ひとり時間と、孤立の違い
とはいえ、寂しさを感じることが悪いわけではないと思います。
人と話したくなったら、少し外に出てみたり、
誰かとお茶をしたり、SNSでゆるく会話をしてみたり。
つながり方は、いろいろあります。
“ひとり時間”を楽しむことと、“孤立”に過ごすことは違います。
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