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手のしわに、人生の地図を見る

こころの終活
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若いころは、ハンドクリームを切らしただけで大騒ぎしていた。

乾燥してカサカサになるのが嫌で、寝る前には必ず塗っていた。だけど、いつのまにか“手のしわ”という言葉に敏感になっていた。

鏡を見て…というより、むしろ、ふとした瞬間に自分の手を見たときのほうが年齢を実感する。

買い物袋を持つ手、洗濯物を干す手、パソコンのキーボードを打つ手。どの動作にも、これまでの自分の暮らしが刻まれている。

美容雑誌では「若返りハンドケア」とか「マイナス5歳の手肌」なんて特集があるけれど、、正直なところ、もうそんなに頑張る気にもなれないと思って生きてきた、娘が亡くなった52歳からの人生。

 

祖母の手のしわ、人生が刻まれ始めた50代からの私の手のしわ

これまでに何をつかんで、何を手放してきたか。その積み重ねが、手のしわになっていると思うと、少し誇らしい気さえする。

祖母の手のしわ

昔、祖母の手を見て「すごいシワシワだな」と思ったことがある。でも、祖母の手は柔らかくて温かく、素朴な手料理の湯気の匂いがした。農作業で日焼けした手の甲も、毎日の生活の証そのものだった。

そのときはわからなかったけれど、今なら、あのしわ一本一本がどんな日々の積み重ねだったのか、想像できる。

自分の手のしわ

自分の手を見ていると、無理して生きてきた時期、誰かを支えた時期、どうしようもなく疲れた夜、全部が少しずつ刻まれている。手相占いでは未来を読むらしいけれど、私は過去を読む方が好きだ。

昔、セレブな友人と品川で手相を見てもらったことがある。

友人は、その頃、不倫をしていて、若い彼氏がいた。そのことを相談していた。私は、人生と子供のことを相談していた。

占い師が私の手を取って、最初に言った言葉。

「あなた、働きすぎ!体気を付けて、心臓とか、自律神経系とかね。働きすぎた手だわ」

私は、とても驚いた。そして、そんな手になっているんだなと、それも驚いた。

自分では、そんなことを初対面の占い師に第一声で言われるほどの人生を歩んできたのか?_とそこまでの実感はなかったからだ。

いつの間にか、節くれだって、幼いころに観た祖母の手と同じになってる。

 

あれから15年くらいたった。もちろん、これからもしわは増える。

そろそろ、ハンドクリームを買うことにしよう。去年は、一番安いQ10系を買った。

でも、今年は、少しだけ、良いものを購入しようかな。

 

まるで、地図のように手のひらに刻まれた道筋を見ながら、「よくここまで来たな」と、夕べは、自分を少しだけ褒めたい気分になった。

人生って、きれいごとではないし、結局、手のひらにちゃんと刻まれていくものなのかもしれない。

 

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